こんな夢を見た。
- 『しゅごキャラ! ミュージカル』の感想を書くという無償の宿題をなんとかやり終えると、締切の迫った手持ちの仕事が半端ないことに気づく。でも、あのミュージカルって子供向けのくせに、前田憂佳のあむちゃんが敵ながら謎めいたワルっぽさにちょっと惹かれてもいるイクトの、耳に息を吹きかけるという悪戯に赤くなり、このエロガキなんてからかわれて、なによこのヘンタイ泥棒猫! って言い返したりする前思春期的なほのかな性的意識がそこここに漂ってもいて、そういうことは書き損ねたなぁ、なんてぐずぐず考えていると、仕事が一向にはかどらず、ますます追いつめられた気分になる。資料を読み返しただけで昨夜は何もできぬまま、ビールをかっくらって10時早々に眠ってしまう。
- 気がかりを抱えた眠りはさすがに浅く、夜中の2時には目が覚めたのだが、目覚めの直前にあまりにも単純で、あまりにも鮮明な夢を見た。ガーデン・パーティかなにかだろうか、紺野あさ美が女友だちらしき人物と立ち話をしていて、そこから2メートルくらいの距離をおいて人混みに紛れているわたしの耳にそのひそひそ声が聞こえてくる。どうやら更衣室でパンツを盗まれた! らしい。思わず人混みの肩ごしにこんこんのほうをまじまじと窺うと、どういう光線の加減か、生成の麻っぽいワンピースから、たわわな乳房のかたちがみずみずしい水蜜桃のようにくっきり透けて見えるのだ。光が変わった。すると、そのいびつな丸みの一点に、山並みをなしてもう一点、灼熱の乳頭が麻の繊維をいまにも焦がさんばかりに隆起している。やけに熱っぽく、ゴーギャンの描くタヒチ娘の肌のように*1、そこだけ赤銅色に爛れてみえた。
- ブラジャーも盗まれたんだな、とわたしはごく雑ぱくに思った。ならば盗まれたパンツのほうはどうなってるのか? おずおずと視線を下方に移した。けれども、雑踏の影がうごめくばかり……。というところで、目が覚めた。目覚めても鈍い興奮が残っていて、その余勢をかって午後いちばんまでに仕事を一気にやり遂げた。締切には嘘みたいに間に合った。そっとこんこんに感謝した。
_____