2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧
映画は「音」を獲得し、サイレントの「動く画」だけですべてを物語る独自の演出形式を一旦ふり捨てる、という映画表現としては「後退戦」を強いられるなかで新たな発展をとげた。そして「色」を獲得し、白と黒の諧調ですべてを描く豊かな撮影技法を一旦ふり…
アート映画の興行の退潮が止まんないよね、と春先によく聞いた。意欲的だった独立系配給会社が昨年あたりから幾つもつぶれ、あるいは失速した。「エンターテインメント」万能の世か。アートアートと浮かれてるより、すぐれたエンターテインメントが評価され…
ほんとは「女と男のコメディ」とすべきかもしれない。でも、どれを観ても男の印象度は薄め、に思えてしまうのは、「女はわからない」から余計惹かれるというこちらの興味のもち方ゆえか。「コメディ」といっても爆笑コメディとはかぎらない。お腹の底でくす…
〈青春篇〉といっても、青春を謳歌するいわゆる「青春映画」というくくりではない。わたしは青春にノスタルジアはほとんどないが、その時期につまずいた者として、何度もほとんど強迫的な力でそこに立ち返ってしまう。青春期の過剰さとかラジカルな動力をみ…
バブリーな日本映画は大丈夫? と耳にして久しいが、原作や作者自身の知名度、TVの高視聴率にのっかっただけの、一過性のスカスカなしろものがメジャー作品に多いというにすぎない。シネコンの興行を独り占めする山の頂きと、山裾に二極化していて、一方が見…
【『キック・アス』 監督:マシュー・ヴォーン 12/18公開】「ごしきまめ」は五彩の京のお菓子。ちっちゃかった頃、おばあちゃんが籐椅子に腰かけてぽりぽり食べてはった。夜中に仕事していてこのタイトルがひょいと浮かび、なら誰がいいかなぁ、「やりゃー…
「ライバル サバイバル」ツアーのホールコン最終回、オーラスの横浜アリーナには這っても逆立ちしても直立歩行でも行けないので、これが卒業する亀井絵里ちゃんとジュンジュン・リンリンの娘。としての見納めともなる。娘。コンは去年の春以来か。あのとき、…
おそらく「新人公演」と銘打たれるエッグたちのラスト・ライブとなるのだろう。あるいは「ハロプロ・エッグ」という概念も消滅するのか。いくら追いつめられてもこれに行かないわけにはいかず、仕事の資料一式を鞄に詰めこんで、徹夜覚悟の横浜行脚となった…