身すぎ世すぎ。

映画、演劇、HELLOが3本柱の雑感×考察

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

表に出ろいっ! 作・演出/野田秀樹 感想

一幕一場、ある宵の口の家庭内戦争。大地と垂直に交わるような『春の祭典』が忘れがたい亡き演出家&ダンサーの名を冠した、愛犬ピナ・バウシュが今夜にもお産を迎える。中村勘三郎扮する父に野田秀樹扮する母、その年頃の娘、3人とも今夜は大事な予定を入…

君に届け  多部未華子 感想

多部未華子の映画なら、弟をからかいながらの学校からの帰り道、通りの辻でふと見慣れた風景が変わって家に着くともぬけの殻、両親からはぐれちゃうというパラレルワールド的設定を、自立の辻に突然立たされる女の子の青春ジュブナイルに取りこんだ佳品『ル…

悪人  深津絵里 感想

この秋の公開作で、ここから見知らぬどこかへと針を振り切る手応えのあった日本映画は、新人女優・寉岡萌希のみなし児の輝きに目を奪われる瀬々敬久監督4時間38分のサーガ『ヘブンズ ストーリー』、本谷有希子の演劇と富永昌敬の映画が変種のセックス・ウォ…