身すぎ世すぎ。

映画、演劇、HELLOが3本柱の雑感×考察

2011-01-01から1年間の記事一覧

王様ゲーム 熊井友理奈/鈴木愛理 感想

◇「若さ」という罰にシンクロする女の子◇ バタバタの仕事が中休みって感じでぽっかり開いた。普段から土日なんて関係ない仕事をしてると、こういうとき、時間の有効な使い方がわかんなくなり、結局寝て終わるのがオチ。六本木まで出向いて映画祭に行けばいい…

リボーン 10/10夜 (西新宿) 感想

観る予定がなかったけれど、○○○に観せてもらった。思わぬ拾い物といえる楽しさでした。新宿副都心の全労済ホール/スペース・ゼロの館内に入ると、富田勲作曲の懐かしい「リボンのマーチ」が響いてきて、まずびっくり。TVアニメ『リボンの騎士』の、たしか…

娘。2011秋 愛BELIEVE(武道館)

「モーニング娘。さんこそがアイドルの頂点だと思います。アイドル越えてます」と和田彩花がブログに書きました。普段はアホっぽいけど、あやちょはごくたまーにシンプルかつすごいことを言う子です。その他、ハロー周りの先輩・後輩が観たばかりの武道館の…

モーニング娘。10期オーデ 合格発表

佐藤優樹(小6・北海道) 3人目の佐藤優樹が呼ばれ、第一声を発したところで武道館の館内がとどろき、ステージと客席をまたいで一斉に笑みが吹きこぼれた。モーニング娘。歴代6人目の北海道出身です、先輩に負けないように……てなことを言おうとしたのだろ…

モーニング娘。10期オーデ 合格予想

スポーツ系や報道系を除けば地上波番組で唯一わたしが楽しみにしているテレ東『ハロプロ!TIME』が、予告篇的なものを入れると4週にわたって娘。10期「元気印」オーディションを取りあげてくれた。三次審査、合宿審査と続いて最終審査にまで残った8人…

ミュージカル ドラキュラ 9/5 感想

居座り台風が列島に爪痕を残して去った後、今度は一度去った夏が居座り続けている模様。そんななか、不測の事故含みの仕事漬けに、この10日ほども猛スピードで過ぎ去った。先週の月曜にミュージカル『ドラキュラ』〈オーストリア・グラーツ版〉を東京国際フ…

スマイレージ新メンバー発表 ハロコン夏

8月13日、土曜のハロコンでは、スマイレージの曲のたびに雛壇の宮本はノリノリだった。隣のくどぅーこと工藤遙と、腕と肩を揺すりながら笑顔をくちゃくちゃにして1回2回と見つめ合う「有頂天LOVE」のフリなんて、観ているこちらが破顔しちゃうほど。きっ…

モールス  クロエ・モレッツ 感想

原作小説の「モールス」はすでに『ぼくのエリ 200歳の少女』というスウェーデン映画の傑作を生み落としていて、それについては《こちら》に書いた。そのハリウッド・リメークとなれば、大方はバジェットは大きくなっても出来は薄味の凡作というのがオチであ…

神様のカルテ 櫻井翔/宮崎あおい 感想

『白夜行』『洋菓子店コアンドル』に続く若き俊英・深川栄洋の監督作。今年もう3本目という多作ぶりだ。しかも、どれも水準を超えている。いろんなジャンルに挑戦しようという意欲と同時に、一貫して軽みの効いた語りの妙がある。ところどころ甘いなぁと思…

宮本佳林らスマイレージ二次面接に参上!

土曜朝まで突貫で〆切り仕事を片づけ、午後はどんよりとした眠気とともに、ニコニコ動画「スマイレージ メンバー募集二次面接」の生放送をまったり観る。4人ごと個別に歌とダンスを披露するその6番目の組に、なんと新生エッグのエース格・宮本佳林(3002番…

さや侍  監督・脚本/松本人志 感想

野見隆明演じる野見勘十郎は切腹の場にのぞんでも辞世の句を詠もうとしないが、映画を観終えると『さや侍』という作品が父となった松本人志の「辞世の句」のようにも思えてくる。これは不思議と後を引く映画だ。わぁ、ここんとこ下手っぴやん、って何度も突…

らん―2011(吉祥寺前進座劇場)感想

乱のなかの蘭――大輪の美剣士、矢島舞美 5月27日、金曜日の夕方、いまにも雨が落ちてきそうな空を仰ぎつつ、吉祥寺へ『らん』を観に行く。少し前まで少々雨に濡れても平気だったのに、どうしても放射能のことが脳裏をよぎってしまう。バカラックの「雨にぬれ…

ハムレット(&ロズギル) 補遺

この1週間、仕事のトラブルを引きづってしまった。消耗仕事ではなく、トラブルに分け入る手応えがあったのが救いだったが、まだ結果は予断を許さない。そんな合間合間、渋谷のさくらホールで1週間あまり前に観た『ハムレット』のことに思いをめぐらし、1…

ハムレット 長谷川純/高橋愛 考察と賛辞

長谷川純のハムレットと高橋愛のオフィーリアの美質は、まず第一に「若さ」だ。いたらないことに苦しみながら「さなか」を生きる若さ。エロキューション(台詞回し・口跡)の美しさをいちばんに求めたいなら、ローレンス・オリヴィエやジョン・ギールグッド…

ハムレット(渋谷さくらH)外周的考察

「ハムレット」はシェイクスピアの戯曲のなかでもっとも長いものらしく、ものの本によると完全上演は不可能と断りつつ、6時間近くかかると予想している。今様にスピードアップを図っても、4,5時間かかるといわれる。近年ではケネス・ブラナーの映画版『…

喜劇「ハムレット」悲劇?「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」5/19(渋谷) 前口上的感想

ハムレット&ロズギル、プレビュー翌日の初日を渋谷さくらホールで観る。観劇前に少し時間が空いたので購入していたちくま文庫版「ハムレット」(この劇と同じ松岡和子訳)を第二幕まで読み進む。芝居を観てすぐに感想をあげようとするも、文庫本をさらに読…

ヒアアフター  感想

『インビクタス 負けざる者たち』に続いてクリント・イーストウッドが監督に徹し、マット・デイモンが主演に名を連ねた最新作。わたしは昨年の秋の終わりにこれを観た。2ヵ月半ほども経ってからなにがしかを記そうとすると、大事なディテールが蘇って来ずに…

洋菓子店コアンドル 蒼井優 感想

監督は『白夜行』に同じく、まだ弱冠34歳の深川栄洋。すでに引く手あまたの感があるが、器用貧乏に収まらなければ、将来的に日本映画の中核を担う監督となるだろう。わたしは昨年の秋、『白夜行』に数日先だってこれを観て、物語のかまえ方が大ぶりの『白夜…

白夜行  堀北真希/高良健吾 感想

東野圭吾の13章からなる長篇小説をさて、どう約2時間半の映画にまとめてみせるのか。大長篇を映画にしようとすると、まぁたいていは原作の上っ面を絵解きしたダイジェスト版みたいになってしまう。むしろ短篇の行間を思いっきり膨らます、というやり方のほ…

高橋愛、帝劇ミュージカルのヒロインに!

今年の秋ツアーでの卒業を宣言した高橋愛が、帝国劇場100周年の11月末→12月の演目『ダンス オブ ヴァンパイア』のヒロイン・サラ役に抜擢(知念里奈とのWキャスト)されたとのこと。身震いした。ということは、5期が10周年を迎えるほんとの直後、9月の秋口…

犬とあなたの物語  感想

動物ものは苦手、動物そのものとして高貴なのに通り一遍に擬人化しちゃうのも、愛するフリして動物を手段にして安易に泣かせにかかるのも、客をみくびったつくり方やね、って思うことが多い。いまや動物ものというと洋邦問わずたいてい敬遠するようになった…

アンストッパブル  感想

主演デンゼル・ワシントン×監督トニー・スコットは、新作ができれば何はともあれ劇場に駆けつけたいハリウッドの黄金コンビですが、そのなかでいちばん面白いのは何かって問われれば、『マイ・ボディガード』か『クリムゾン・タイド』か、あるいはいっそ『デ…