身すぎ世すぎ。

映画、演劇、HELLOが3本柱の雑感×考察

2008-01-01から1年間の記事一覧

キューティー・ランド2 12/21昼(新宿)

オトムギと℃-uteからの贈り物『真冬の寝る子は℃-ute』 前夜まで年末進行の仕事のヤマ越えに必死だったから、情報を一切もたないまま新宿御苑をめざした。中島早貴が下手に登場し、いきなり「ポエム調」のナレーションをはじめた。びっくりした。ああ『寝る子…

リズミックタウン 11/29夜 花音 感想

去年の秋ぐち、同じ東京芸術劇場小ホール、同じ演出家・宇治川まさなりで『えくぼ』に出演していた前田憂佳ちゃんが「とにかく!花音は本当かっこよかった!です!」って、ずいぶん投げやりな褒め方を「ゆうか放送局」でしている。で、いつものクセが出てつ…

リズミックタウン 11/29 夜(池袋)周辺ネタ

福田花音・初主演の舞台がぶじ千穐楽を終えたようですね。最後はスタンディング・オーベイションだったとか。歌、ダンス、演技。自分が積み上げてきたものに対して“完璧主義者”であろうとする小さな女優・福田花音のプロとしての姿勢を、さらに思い知らされ…

ハロプロ新人公演 11/24 夜(横浜)

冬一直線のうすら寒さとこぬか雨。雨のなか当日券が出るか不明のままギリギリまで待たされたあげく、出入り口付近までいっぱいの、地獄の釜ゆでみたいな人混みへ開演直前に押しこまれた、あの赤坂BLITZでの不快感が蘇ってくる。『横浜JUMP』の券は持ってるも…

ハロプロ新人公演 9月 夜(芝公園)

気持ちがしーんとなる薄暮。太陽はすでに沈んでいるのに、増上寺や東京タワーにかかる雲が層を成し、活きのいい鮭の肌みたいにとろりと色づいている。この風景、覚えてる。メルパルクホールってむかし来たことがあるな。歩をゆるめて、しばし記憶の糸をたど…

まだら雲とデリステ05 8/30(亀戸)

雨も収まった、自転車で出かけよう、と思っていたところに、またもや雨。またたくまに大雨。行くのよそうか、と迷ううちに、小降りになる。ぐずぐずの天気が呪わしい。窓から空を見ると、遠方に雲の切れ目も。傘を差して両国駅まで歩くことにする。隅田川の…

シンデレラ 虹の彼方に 番外篇その二

二度と大地に戻らない。 娘。も宝塚OGや専科の皆さんも満員の観客も、ともに高揚し、別れがたく、「心はずみ 足は大地 踏み外しそう」な夢心地で千穐楽を終えられた模様。ほんとによかったですね。TVが発信源の『シンデレラ』1957年オリジナル版とそれに続…

シンデレラ ミドルティーン 番外篇

『シンデレラ the ミュージカル』も閉幕まで、あと2回を残すのみですね。夏が終わる気配とともに。わたしは楽日も行けそうになく、新宿コマに通いづめ、なんてブログを読むとうらやましくなります。朝の11時と夕方の4時開演という時間帯がどうしてもネック…

シンデレラ 問いかけ、そして大団円へ

これは恋のいたずらかしら? 『シンデレラ the ミュージカル』のテーマナンバー、ロジャース=ハマースタインの「愛しているから」は、英語題をひもとくと「Do I Love You Because You're Beautiful?」という疑問形になっている。直訳すれば、あなたが美し…

シンデレラ 再会→高橋愛&新垣里沙

世界でいちばん美しい名前。 第二幕一場の後半。ジョイ・ポーシャ・継母が歌い踊る「素敵な夜」が、シンデレラによるコーダ(楽曲の結尾)へと移行する。〈三バカ見栄坊ホラ吹き隊〉の愉快なソング&ダンスが一転、ゆったりと追憶のなかにとろけてゆくような…

シンデレラ 魔法→麻路さき&高橋愛

天使や妖精を信じすぎては危険よ。 『シンデレラ the ミュージカル』に登場する役のなかで、もっとも謎めいているのは麻路さき演じる妖精の女王だろう。脇役のなかでは、今回いちばん映えてるキャラクター。彼女はまず森の「秘密の場所」で、シンデレラの前…

シンデレラ 逆境→森の妖精たち&高橋愛

「灰かぶり」って名前のとおり。 『シンデレラ the ミュージカル』に登場する愛華みれの継母、その連れ子である上の姉・ジョイ17歳=田中れいな、下の姉・ポーシャ16歳=亀井絵里は、3人そろって小言好きで見栄っ張り、という有閑夫人と令嬢を喜々として演…

シンデレラ 構成→新垣里沙(王子)&高橋愛

五分がまるで百年のような。 『シンデレラ the ミュージカル』は、オリジナルのTV版放送(1957年)の7年前に初公開された、ミュージカル仕立ても鮮やかなディズニーの名作アニメより、シャルル・ペローの原作に忠実といっていい。だが、原作とは顕著な違…

シンデレラ 初日8/6(新宿コマ)雑感

締切の迫った仕事をおっぽりだして初日の『シンデレラ the ミュージカル』を観てきた。愉しかった。若さが持ちうる涼やかで透明なエレガンスがそこにあった。遠い国の星々のまたたきのような。その中心を高橋愛のシンデレラが担っていた。OGを含めた宝塚の面…

ドリーム・ガールズ,ガールズ・ドリーム

寝苦しさが尾を引いて息苦しい夢に目覚めた後、二度寝したら、こんな夢を見た。ハロプロ系の盛大な野外イベントがクライマックスに差しかかっている。わたしはイベント・スタッフのひとりか何からしい。藍色がかった宵の口の空に花火が上がり、安倍なつみが…

℃-ute CUTIE CIRCUIT 2008の愉楽

のどかな春の日なかのライブ。外出ついでに昨日フラゲしたこのDVD、出色の出来ですね。太陽は下手ナナメからうららかに℃-uteの7人の頬を射して足もとに小さな影をつくる。7人がステップを踏めば、7つの影も踊る。アプロディテの娘たちがなだらかに連なり…

終わらない美勇伝の夜と夢

それはしずかで、きらびやかで、なみなみと湛え、 去りゆく女が最後にくれる笑ひのやうに、 おごそかで、ゆたかで、それでいて侘びしく 異様で、温かで、きらめいて胸に残る…… ああ、胸に残る…… 風が立ち、浪が騒ぎ、 無限のまへに腕を振る。 (中原中也「盲…

美勇伝 美勇伝説Ⅴ 6/21 夜(渋谷)

曲線を生かした白亜の空間。薔薇を抽象化したようなモノトーンの装飾。耽美でファンタジックでアールヌーヴォーっぽい。ちょっと『ペネロピ』のデザイン画を連想させるセット美術だ。石川梨華ちゃんがMCで、皆さん、これ見てくださぁい、 といたく感激してい…

 ハロプロ新人公演6月 昼(赤坂)

ドゥアップのUPラッシュにまんまとしてやられた。超早起きしてやり残した作業を終え、雨を押して仕事場を後にする。赤坂BLITZの当日券発売の仕切りの悪さをめぐって雨中のごたごたがあり、新人公演じゃかつてない超満員のフロアは殺気立ってる一角もあったが…

℃-ute FCイベ 第9弾 6/14 2nd(川口)

まだ十四、五前後の少女たちだった。初冬の帰り支度の色どり豊かな 円陣が、なんのつもりか同じ一点を見上げ、追いつめられた草食獣の 群れのように、寄り添って祈りを捧げていた。小さな胸のふくらみを 傍らの子の肩口に押しつけあいながら。「神さま、どう…

 雨上がりの日曜日 5/25(亀戸)

モリサキちゃんが心配していた雨も収まった。自転車で出かけるのにちょうどいい薄暑の日和。錦糸町のWINSでたしなむ程度のオークス馬券*1 を買って、ゆっくりともう一駅先の亀戸へ。わたしにとって散歩コースみたいなものだ。『ハロプロエッグ デリバリース…

トゥーランドット 5/5昼 追伸・断片的考察

『トゥーランドット』は「祝祭音楽劇」とわざわざ銘打たれているが、なぜミュージカルではなくて音楽劇なのか。この劇のモチーフであり、野望としての仮想ライバルがあくまでプッチーニのオペラなので、歌劇に対応させて音楽劇とした、というのがまずシンプ…

トゥーランドット 5/5昼 安倍なつみ・追補

「せりふの時代」の安倍なつみインタビューを読みました。とても面白かったので少し引用して、とっかかりにしたいと思います。 私はテクニックでせりふの言い方をつくったことがないんです。 それよりも「こう思うリューの気持ちがある、だからこういうふ う…

トゥーランドット 5/5昼 感想・劇評もどき

ぜひにと思っていた東京公演を観逃したので連休を利用して生家のある大阪まで。梅田芸術劇場は阪急三番街の裏手とのことで目星をつけて行ったのだが、むかし行きつけてた映画街とはかなり離れていておおいに迷う。旧梅田コマなんですね。当日券を求めたのに…

美女木ジャンクション 4/26夜 補足・総合

エッグの小川紗季ちゃんがナナメ前の客席にいつもステージで見せてくれるのと同じお茶目な笑みを浮かべてやってきたとき、わたしの隣の見知らぬヲタさんは思わず腰を浮かして狂喜していたが、このひと、無意識には違いなかろうけど終始荒い息で観劇するクセ…

美女木ジャンクション 4/26夜 花音・憂佳

むかし、赤坂時代のTBSの末端で働いていたころ、しろたえのチーズケーキを(Topsのチョコレートケーキも)よく差し入れてもらいました。なつかしい。作・演出の塩田泰造さんは甘いもんが大好物みたいですね。 泉谷しげるばりに豪放らいらく。愛娘のヒロいわく…