身すぎ世すぎ。

映画、演劇、HELLOが3本柱の雑感×考察

℃-uteツアー2007秋 9/30夜(横浜)

  • 背景は黒、床は白。4つ5つ大きな時計がグラフィックに配置されている。床の時計はダリ風にゆがんでみえる。オリオリオリオー! の掛け合いが聞こえてくる。キャブ・キャロウェイの「ミニー・ザ・ムーチャー」か。アール・デコシュールレアリスム中原中也が「幸福な、お調子者のヂャズ」と詩に詠んだ30年代のご機嫌なジャズ。いったいどんな粋なショウがはじまるのか? 春の『ゴールデン初デート』では「わっきゃない(Z)」にタップを織りこんで魅せてくれた。今度は「めぐる恋の季節」を起点にして、時を駆けぬけるような歌とダンスをバラエティたっぷりにみせてくれるのだろうか? ℃-uteライブは何をしでかすのかわからない面白さがある。天へと翔けてゆくような上昇の勢いがある。10分遅れの開演間際にして、期待で胸がいっぱいになる。
  • そんな今夜の『放課後のエッセンス』ライブは、トラブルとハプニングが山盛りでしたね。いろんな意味で楽しかった。℃-uteは優れたレポがいろいろ上がるので、詳細は他に任せちゃいます。心を打たれたことをひとつだけあげれば、声のかすれた体調不良の矢島舞美ちゃん(MCでは「昼公演で張り切り過ぎちゃったから」と言っていたが、聞くところによると昼は途中リタイアだったらしい)が、アンコールまで目いっぱいの笑顔と汗と突撃ダンスを貫いてくれたこと。ソロの「夏DOKIリップスティック」は、「曖昧ミーMIND」風のうつ伏せケモノ・ポーズからの反転・開脚を加えて間奏ダンスがバージョンアップしていました。
  • あと、久住小春岡井千聖にチェンジした“ちさ☆ぴか”の「ふたりはNS」が相性抜群、聴き応え満点でした。いささか残念だったのは、ゲスト出演となるボーノのMCと新曲をなんの工夫もなく前半部にポイとはめこんだので、ライブの流れが寸断され感興がそがれること、はなはだしかったということです。でもまぁお得な「おまけ」と思えばいいか、という安んじた心持ちも、そのために鈴木愛理のソロ「FIRST KISS 」とMCがカットという本末転倒の愚挙を知るに及んで吹き飛ばされました。ボーノの可憐なパフォーマンスをフルサイズで観られたこと自体はうれしいけれど。シンプルにアンコール終了後のサービストラック扱いにでもしてくれたほうが、ずっとすっきりしたんだけどなぁ。

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